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広島大学外国語教育研究センターの最大の目的は広島大学で学ぶすべての学生と教職員の外国語学習をサポートすることです。外国語の中でも国際語として重要なのは英語です。広島大学の英語教育で目指しているのは、海外でも活躍できる高度な専門職業人や、国際的に通用する研究者にふさわしい運用能力の養成です。みなさんも、各々の専門分野で、未来の自分が英語を使い活躍する場面をイメージしてください。自分がなりたいと思っているそのイメージに近づけるよう、まず自分なりの目標を掲げ、英語学習を毎日続けてみてください。学習時間は30分でも1時間でも良いので、続けることが何よりも大切です。まさに継続は力なりです。

そうした皆さんの英語学習をサポートするため、私たちは、学部1・2年生向けの「教養教育外国語授業科目」のカリキュラムの企画・立案・実施・評価・改善に努めるとともに、e-learning を活用した授業実施の前提となる CALL 教室の整備や、Hiroshima University’s English PodcastEnglish News Weekly 等のオンライン教材の開発・配信を行っています。英語力をさらに伸ばしたい学生には「英語プロフェッショナル養成特定プログラム」や「上級英語」を用意し、春休みには3日間英語漬けの「Intensive English Course」を実施しています。その他にも、英語が苦手な人のための「TOEICレベルアップ講座」や理工系の大学院生に特に人気のある「Power Point Oral Presentations in English」など、皆さんのレベルとニーズに合わせた多彩な「英語研修プログラム」を提供しています。さらに、大学院生には、「大学院共通英語科目」を開講し、外国語の論文を読んだり要旨を書いたりするための、語彙・文法・表現方法を教えています。

さて、ここまで英語学習の話をしてきましたが、その一方で、忘れてならないのは、英語イコール外国語ではなく、国際化イコール英語化ではないという事実です。私たちが生きる国際化の時代は同時に多言語と多文化、そして多様な価値観が共存する時代です。皆さんが将来英語を使う場合も、その相手は、英語母語話者ではなく、アジアや、世界の他の地域の出身者かもしれません。国際学会や国際会議の共通語は英語でも、会議が終わった後に参加者がお互いに親交を深めるレセプションパーティの場では、多くの言語が飛び交います。広島大学外国語教育研究センターでは、こうした多言語・多文化の時代に対応するため、「教養教育外国語授業科目」の枠組みで学ぶ初修外国語(=初めて修める外国語)の多様化に努めています。現在、多くの主専攻プログラムでは、中国語、韓国語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、ロシア語、アラビア語の7言語から1語を選択して週2回学びます。また集中的に学びたい学生には、週4コマの授業を連動させたインテンシブコースも5つの言語で提供しています。

広島大学は、また海外留学を奨励しており、START プログラムや HUSA、あるいは、世界の多くの国々にある提携校への短期留学など数多くの留学プログラムがあります。そうした留学の準備や事後の学習にも外国語教育研究センターは貢献しています。

最後になりますが、私たちの使命である質の高い外国語教育の実践のためには、研究機関としても高いレベルを維持することが必要です。そのため、私たちは、外国語教育に関する様々なテーマや話題を各スタッフが研究し、学会や教員研修会などを通して情報発信するとともに、現職の英語教員の再研修などの地域貢献・社会貢献にも精力的に取り組んでいます。

外国語でのコミュニケーションの体験は、自分の視野や世界を広げる多くの機会を提供してくれます。他の言語や文化を学ぶことで、自分の世界が広がる経験をした人は、偏狭なナショナリズムや目先の功利主義に捕われない多角的な視点を持つことができます。私たちは、できるだけ多くの皆さんにこうした体験をしていただきたいと思っています。学生の皆さん、皆さんの学習に外国語教育研究センターを役立ててください。また、外国語学習で困ったり悩んだりしたら、ぜひ学習支援室やセンター窓口に来てください。

広島大学外国語教育研究センター センター長
岩崎 克己 (いわさき かつみ)