― これまでの言語学習経験を教えてください。それぞれの言語を、いつ、どのくらいの期間、どこで、どのように学びましたか?
ロシア語:ロシアに留学する前に、NHKのロシア語講座を見て勉強していました。留学してからは留学生向けのロシア語の授業があり、ロシア語、英語、日本語での授業を受けていました。
韓国語:1年生の時にはインテンシブコースで、2年生からはトライリンガル養成特定プログラムで学んでいます。また、広島大学に留学している韓国人学生とサークルで仲良くなり、韓国語を教えてもらっていました。
― ロシアに留学されたそうですが、いつ、どのくらいの期間留学されましたか?
高校2年生の時、約6か月間留学していました。本当は数年留学したかったのですが、ロシアのウクライナ侵攻が開始されたため帰国しました。
― 留学先にロシアを選んだ理由(や経緯)を教えてください。
4歳の時からバレエを習っていて、ずっとバレエダンサーになりたいと思っていました。小学生の時から、高校生になったらヨーロッパやロシアにバレエ留学をしたいと思うようになり、コンクールに挑戦していました。そして、高校1年生の時に出場したコンクールでロシアのバレエ学校の入学許可をいただき、留学を決意しました。
― 留学前のロシア語のレベルはどれくらいでしたか?
留学が決まってすぐに教材などを買って自分で勉強していたため、単語や簡単な文法は理解できる状態だと思っていました。しかし、きちんと聞き取って返事をすることができるのは挨拶程度で、知っているはずの単語や文法も早口すぎて聞き取れませんでした。「単語や文法を頭に入れるだけではだめだな。」「リスニング大事だな。」と、身をもって感じました。
あとは、褒め言葉をちゃんと勉強して行っていたので、バレエのレッスンなどで褒められた時はちゃんと理解して喜んでいました(笑)。モチベーションを保つために褒め言葉を覚えておくのは良いことだと思います。
― 留学を終えた時点でのロシア語のレベルはどれくらいでしたか?
バレエのレッスンや日常生活を送る中で使用される単語は概ね理解できるようになりました。レッスンの時に自分の姿を録画して自分の動きを確認していたのですが、最初は先生のアドバイスを聞き取るために聞き返しているような状態でした。しかし、理解できる単語が増えていくと、自分の踊り方を研究するために動画を見返すようになっていき、バレエの技術や表現が大きく伸びたと感じています。また、お店に行って店員さんと会話したり、同じ寮に住んでいたロシア人の生徒たちと話したりすることができるようになりました。
― ロシア留学で印象に残ったことを教えてください。
日本に関心を持っているロシア人が多かったことです。私が日本人だと分かると、「かわいい」「ありがとう」「うどん」「てんぷら」などの単語を披露してくれました。日本の漫画・アニメは、ロシアでも人気で、ただ動画や本で見るだけでなくキャラクターのマグカップを愛用している学生もいました。また、寮の近くに寿司屋があったり、日本の食べ物をよく知っていたりと、食文化についても関心があるようでした。それと、ロシア人生徒がすごく大人っぽく、同い年だと思っていた13歳の生徒たちに「え?17歳なの?同い年だと思ってた。」と言われたことも衝撃的でした。寮に住んでいる11歳の生徒たちと仲が良かったのですが、そんなに年が離れていないと思われていたからかもしれません(笑)。
― ロシア語に加え、韓国語を学ぼうと思ったきっかけを教えてください。
第二外国語を選ぶときに、今まで習ったことのない言語を学びたいと考え、「韓国料理美味しいし、K-POPも少し興味あるし、韓国近いから旅行も行けそうだな。」と、なんとなく選びました。せっかく学ぶなら韓国ドラマや韓国アイドルの言葉を字幕なしで理解できるようになりたいと思い、インテンシブを選びました。
― 複数の言語を学んでみて、どんな学習方法が効果的だと思いますか?
私が一番効果を感じたのは、とにかく沢山聞いて話してみることです。ロシア語は寮で仲良くなった11歳の子たちと沢山話し、一人でいる時にはYouTubeでロシアのドラマのようなものを見ていました。沢山会話することに関して、実は「11歳」というところが私にとってのポイントです。語彙も会話の内容も比較的簡単なものであるため、大人と話すよりも理解できる部分が多くやる気が出ていました。継続は力なりだと思うので、自分にとって難しすぎる教材やあまり興味のない内容よりも、楽しく・やる気が出るくらいのレベルで学ぶのも良いと思います。
― 複数の言語を学ぶ意義や楽しさを教えてください。
私が言語を学んでいて楽しいと感じる瞬間は2つあります。
1つ目は自分の成長を感じられた時です。韓国語のスピーチコンテストで賞をとった時、TOPIKで目標級に合格した時もちろんですが、現地の友達とその国の言葉で会話できるようになったり、韓国ドラマを字幕なしで理解できたりしたとき、言語を学ぶ楽しさを実感します。
2つ目は、言語を学ぶことを通してその国の文化や風習等を知れた時です。私は韓国語もロシア語もその言語話者との会話を通して学びました。ロシア人の生徒とは、ロシアの食生活やバレエ、アニメなどの話題、韓国人留学生とは食や音楽などの文化についての会話をよくしていました。日本と他の国の文化や考え方、流行りなど様々なことを比較しながら知ることができ、とても楽しかったです。
言語を学ぶことを通して、相手の立場に立って考えたり多角的に物事を見たりすることができるようになると思うので、それも言語を学ぶ意義の一つだと感じています。
― 外国語を学んでいる後輩や留学を希望する後輩のみなさんにメッセージをお願いします。
外国語を学ぶことや留学をすることは、言語力以外にも様々な学びを得られるものだと思います。私はバレエを学ぶためにロシアに留学しましたが、バレエと言語以外にもコミュニケーション能力や、主体的に物事に取り組む力なども身についたと感じています。また、複数の言語から様々な考え方を学んだことで、多角的に物事を見ることもできるようにもなりました。このように、言語を学ぶことで自分の世界を今よりもずっと広げることができると思うので、皆さんも楽しみながら外国語を学んで自分の世界を広げていってください!
(2025年6月)
本学では、アラビア語・ロシア語・韓国語・中国語・フランス語・スペイン語・ドイツ語の7言語を学ぶことができます。「ベーシック・外国語」は2年次以降も履修が可能です。履修を希望する人は、4月の授業が始まる前に「履修申請」を行ってください。履修申請の期間や詳細は、毎年3月末に学生情報の森「もみじ」に掲載されます。